解説|バブルか革命か、桁違いのIPOラッシュ
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NEKO ADVISORIES 岩倉です。企業が成長を語りながら人を減らす。株高と雇用不安が並走する、矛盾をはらんだ局面が続いています。
米国の株式市場が勢いを取り戻しています。S&P500はじめ主要指数が揃って過去最高値を更新しました。(ロイター)一方で、米労働省が4日発表した5月30日までの週の新規失業保険申請件数は前週から1万3000件増加し22万5000件でした。(ロイター)予想を上回る増加をみせ、およそ4ヶ月ぶりの高水準を記録しました。米再就職あっせん会社の調査によると米国 5月の人員削減は9万7000人を超え、2020年以来の5月としては最多です。削減理由の筆頭はAIで、全体の約4割を占めます。

そこへ重なるように、シリコンバレーの大型新規上場が動き始めました。宇宙開発のSpaceXは6月12日の上場を予定しています。750億ドル(約12兆円)という史上最大規模の資金調達を目指して、ロードショーを開始しました。(CNN)AI開発のAnthropicは6月1日にIPOを非公開で申請。企業価値はすでに9650億ドル(約154兆円)に達しており、1兆ドルの大台が射程圏内に入っています。(CNN)ChatGPTを手がけるOpenAIも、早ければ今秋の上場に向けて準備を進めています。3社合わせた評価額は、日本のGDPに迫る水準です。
AIと宇宙だけではありません。量子コンピューティング(従来のコンピューターをはるかに超える計算能力を持つ次世代技術)の米クオンティニュアムがナスダックに上場し、初日の時価総額は176億ドル(約3兆円)に達しました。(ロイター)
日本ではGO Inc.が東証グロース市場へ上場します。タクシー配車アプリの大手で、時価総額は約1800億円。(日経新聞)SpaceXが日本国内向けに売り出す株式の規模だけで4000億円です。米国で進む巨大IPOの大きさがうかがえます。
今週のニュースレターでは、なぜ今この規模の上場が動き出したのか、過去の失敗から市場は何を学んだのか、そしてイーロン・マスクという一人の人物が束ねるメガトレンドの実像に迫ります。
<本日のトピック>
なぜ今、大型IPOが動き出したのか
繰り返されるのか、2019年の教訓
マスクが束ねるメガトレンド
