解説|デフレ脱却目前?岸田政権の経済対策から考える
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こんにちは、NEKO ADVISORIES 岩倉です。毎週金曜日の猫組長TIMESは話題のニュースを取り上げ、経済・ビジネスのトレンドについて解説します。
岸田首相は25日に物価高や持続的な賃上げなどを含む経済対策を10月をめどにまとめることを発表しました。コストカット型の経済からの脱却を着実に進めていくといいます。
コロナ禍により冷え込んだ世界経済・日本経済は漸くコロナ以前の様相に戻ろうとしています。そんな中、日本国内においては好調な企業業績を背景に法人税・所得税収が上向いています。また物価高の影響により消費税収も伸びています。我が国の税収は2020年度以降3年連続で過去最高となりました。2022年度は2021年度(67兆円)から約6%の増収となり税収は71兆円と膨らんでいます。
岸田首相は会見で次のように語り、過去最高の税収を物価高により苦しむ国民に還元していく姿勢をみせています。
活発な設備投資や賃上げ、人への投資による経済の好循環を実現する。経済成長の成果である税収増などを国民に適切に還元すべきだ。
世耕自民参院幹事長は先週経済対策の規模について「GDPの3%前後の規模」が必要として、少なくとも15兆円、できれば20兆円と具体的な数字にふれています。
一方で新藤経済相はバラマキ批判を牽制するためか「経済成長と財政健全化をバランスさせる」と発言します。今回の経済対策の規模がどの程度になるのかも注目が集まります。
本日のニュースレターでは、岸田政権が掲げる経済対策をレビューするためには、私たちのおかれている状況をしっかりと把握する必要があります。インフレ、賃金の状況や経済の状態などを確認しながら、考えるための糸口を掴んでいきましょう。
<本日のトピック>
・日本はデフレ脱却目前なのか
・使えるお金が減っていく日本
・消費減税の議論ははじまるか