恒大集団危機 世界経済への影響
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みなさんこんにちは、猫組長です。
中国恒大集団のデフォルト危機がマーケットを不安定にしています。23日に期日を迎える2億3200万元(約39億円)の元建て債利払いは実施される見通しですが、その後のドル建て債の利払いについては現段階で分かりません。中国恒大集団の問題について中沢隆太氏に解説してもらいました。
第三回の配信では
【恒大集団デフォルト危機はマーケットにどれだけ影響を与えるか】
①9月20日〜21日時点での各市場の反応から見る今後の展望
②恒大集団デフォルト危機とは
③恒大集団問題はどのようになっていくのか
をお伝えしていきたいと思います。
◆気になったニュース
【恒大集団デフォルト危機はマーケットにどれだけ影響を与えるか】
中国の不動産開発大手「恒大集団」の破綻危機が注目されています。中国恒大集団が破綻した場合、リーマンショック級の緊急危機が発生するのではと話題になっておりますが、見通しと展望、今後マーケットに与える影響を考察していきたいと思います。
◆まずは9月20日〜21日時点での各市場の反応を確認したいと思います。
・香港ハンセン指数
引用:SBI証券
9月20日の香港ハンセン指数は恒大集団のデフォルトリスクを受け、終値24,099.14、前日比-821.62 (-3.30%)と大きく下落する形となりました。恒大集団の資金繰り不安はかねてより報道されておりましたが、ついにというべきか、世界株式市場におけるリスク要因として到来しました。香港ハンセン指数は2021年2月の高値を最後に、高値を切り崩す展開となっていました。そのため、下落率は思いの外低いように見えますが、中国政府による民間企業の規制強化と合わせ、引き続き下落リスクに晒される展開が予想されます。
・米国市場
引用:SBI証券
香港ハンセン指数の大幅下落を受け、20日米国市場においても、ダウ平均は33,970.47、前日比-614.41 (-1.78%)、NASDAQは14,713.90、-330.06 (-1.78%)と大きく下落しました。業種別の騰落率で見ても、銀行株・不動産・景気関連株だけでなく、ハイテク、ディフェンシブ株なども含み、全面安の展開となりました。恒大集団を取り巻く渦に商品関連株や銀行株が揺さぶられることに疑問はありませんが、関連性のない企業まで大幅に下落したことは、米国株の目先の限界を表したのではないかと思います。NEKOパートナーズの配信では、テクニカルの側面で見た場合、米国株は一度調整するだろうとの見解をお伝えしておりました。ハイテク株等、直接関連性のない企業を保有している投資家は売る機会を探しており、今回の要因をその理由にしたものと見て良いでしょう。
米国市場は恒大集団の問題だけでなく、21-22日にはFOMCを控えるなどテーパリング議論を含め、波乱含みの展開は継続していくと考えます。
・日経平均株価
引用:SBI証券
21日の日経平均株価は29,839.71、-660.34 (-2.17%)と二週間ぶりに3万円の大台を割り込み取引を終えました。
朝方は、20日の海外市場で株安が進んだ流れを受け、リスク回避の売りが先行し、下げ幅を拡大する展開が続きました。その後、米先物高を受けて、いったん下げ渋ったものの、買いは続かず、前引けにかけてさえない展開となりました。後場には、一時持ち直す場面もありましたが再び軟化、大引けにかけて安値圏で推移し取引を終えました。
日経平均は半年ほど米国株に逆行した形で出遅れしており、節目である29500円処→29150円処→25MAと支持ポイントが多く存在することや、75MAも28500円処であることを考えると下落幅は最大でもあと1000円程度ではないかと思われます。
日経平均に関しては、短期的な過熱感はあったものの、中期的には上昇トレンドかと思いますので、恒大集団問題への関係性が薄い企業に関しては下落を押目のチャンスと捉えて良いと考えます。
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- ◆②恒大集団デフォルト危機とは
- ◆今後、恒大集団問題はどのようになっていくのか
- ◆秩序あるデフォルトを選択と予想
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