50兆円規模の法案米上院で通過ー世界はグリーンエネルギーに舵を切れるか?足元では原発・石炭火力も再稼働
8月7日、米上院で史上最大規模の気候変動対策を含むインフレ対策法案を可決しました。アメリカ2030年までに排出量40%削減を目指すとしています。一方で、ロシア産天然ガスからの脱却を目指す欧州では石炭火力の再稼働も始まっています。原発の開発・再稼働を進める国も。世界はクリーンエネルギーへとシフトすることはできるのでしょうか。
NEKO TIMES
2022.08.12
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こんにちは、NEKO ADVISORIES 岩倉です。今週は米国上院で史上最大規模の気候変動対策を含むインフレ対策法案が可決されました。全体で7000億ドル(約95兆円)規模となる法案には3690億ドル(約50兆円)規模の気候変動対策の予算が含まれています。(BBC)バイデン大統領は就任当初から「グリーン・エネルギー」を軸にした政策を展開しており、公約の実現に向けて重要な法案です。
しかしながら、足元の世界情勢はどうでしょうか?ロシア産天然ガスからの脱却が早期に必要となった欧州では石炭火力の再稼働が始まっています。また、アジアでは原子力発電所が改めて注目されています。インフレによる電力価格の高騰に対処しながらも、中長期的な電力構成を考えていく難しい局面にあると言えます。今週はグリーンエネルギー、そして資源に注目して話を進めていきましょう。
<本日のトピック>
・米国最大規模の"グリーン法案"
・欧州エネルギー危機、景気後退の火種に
・原子力発電に再注目