GAFA 巨人をはばむ壁 【成長編】

2000年代の米国経済・世界経済は米国IT企業の巨人、GAFAとともにあったといえる。インターネット上のプラットフォームビジネスはUberやメルカリなどにも影響を与えていると言える。一方でデータの一極集中や買収による巨大化により身動が取りにくくなっていることもまた事実である。GAFAをテーマに3週に渡り連載する。
NEKO TIMES 2021.10.22
誰でも

みなさんこんにちは、猫組長です。

今日の東京は冷たい雨が降る真冬のような天気でしたね。新型コロナによる新規感染者が激減して街は以前の賑わいを取り戻しつつあります。22日の東京は僅か26人という新規感染者でした。その一方、英国やロシアでは再び感染者が増加しています。気温が低くなるこれから、日本でも第6波が襲来するのでしょうか・・・本日の記事は岩倉氏によるGAFA 巨人をはばむ壁【成長編】です。

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こんにちは、NEKO PARTNERS岩倉です。毎週金曜のニュースレターではビジネスや経済のトレンドについて解説していきます。今週から3週間に渡って米国IT企業の巨人、GAFAをテーマに連載していきます。第1週は「成長編」と第してGAFAのこれまでの成長の軌跡と現在直面している課題などを解説していきたいと思います。

<本日のトピック>
・米国ITの巨人 -GAFA
・プラットフォームビジネス
・M&Aによる巨大化

記事の最後には猫組長による編集後記があります。今回も最後までお読みください!

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米国ITの巨人 -GAFA

バブル経済以降の「失われた20年」の尾を引っ張る日本を横目に、米国では2000年前後からIT(情報技術)を扱う企業が台頭してきた。なかでもGAFAは米国経済、世界経済を牽引する企業になった。

GAFAとは、米国の主要IT企業であるグーグル(Google)、アマゾン(Amazon)、フェイスブック(Facebook)、アップル(Apple)の4社の総称。ガーファと呼ぶ。GAFAにマイクロソフト(Microsoft)を加えて、GAFAM(ガーファム)と呼ぶ場合もある。
グロービス経営大学院 MBA用語集

日本の株式市場が停滞している中、GAFAは高い成長力を強固な財務基盤を背景に人材と投資家を惹きつけている。QUICK・ファクトセットによるとGAFA4社合計の時価総額は7兆500億ドル(約770兆円)に対して、日本株式市場全体の時価総額は6兆8600億ドルにとどまる。

2021/08/31日本経済新聞

2021/08/31日本経済新聞

プラットフォームビジネス

GAFAの著しい成長は「プラットフォームビジネス」を基盤にしている。インターネットを入り口として検索、ショッピング、ソーシャルネットワーク、携帯アプリケーションなどのデジタル領域の生活インフラを提供している。また、その過程で獲得した圧倒的な量のデータ、すなはちビッグデータを活用してサービス改善に加えて、AI(人工知能)などの技術開発もすすめている。

特にデータを関連するビジネスが「広告」である。実はインターネット広告の出稿額の70%超はGAFAを中心とした大手プラットフォームに集中している。
例えば、フェイスブックをみてみよう。2021年4~6月期決算は、売上高が290億7700万ドル(前年同期比56%増)となり、四半期の業績としては過去最高を記録した。広告平均単価が47%上昇し、本数も6%増加したことにより広告収入の増加が全体を牽引している。

ただし、個人情報の取り扱いの観点から広告収入は鈍化すると考えられている。クッキー情報の取り扱いに制限がかかりはじめているからだ。このあたりの動きは、次週以降で取り上げる。

M&Aによる巨大化

GAFAの急成長は検索やECなどの個社事業としてのプラットフォームビジネスそれ自体だけが理由ではない。やはり関連する企業の買収を繰り返していることも背景にある。より多くのデータを囲い込んでいく動きだ。

GAFA(M)は豊富な資金力を背景に直近30年間で750社の買収を行っている。大型買収にはビジネス向けソーシャルメディアのLinkedinやメッセージングサービスのWhatApp、動画サービスのYoutubeが名前を連ねている。

一方で、2020年のGAFA(M)による企業買収は30社程度であり、これまで年間50社程度のトレンドを下回る結果となっている。これは先にもあげたデータの独占など、規制当局からの風当たりが強くなっていることも影響していそうだ。(その分、出資という形が増えている)

2019/11/18 日本経済新聞・CBインサイツ

2019/11/18 日本経済新聞・CBインサイツ

プラットフォームビジネスを軸にしたデータ集積と買収による多角化、人材や投資家を惹きつ2000年代に急成長を遂げてきたIT業界の巨人。GAFAを中心に築き上げられたエコシステムは確かに強固だ。

しかしながら、インターネット・オンラインという特性上、グローバルな法制度が追いついていない状況もある。規制当局は企業が力を持つことを恐れながら、規制強化により牽制し始めている。次週は「個人情報」をテーマにして引き続きGAFAをテーマにしていく。

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編集後記

引越しを月末に控え、その準備や諸手続きに大忙しな毎日です。今日は朝から新居でダスキンの契約を済ませてからドコモショップへ行きました。自宅の固定電話とおまとめ払いにしているので、その手続きも必要だったからです。全回線とDカードの住所変更を終えて出ようとするところに、ドコモの店員さんから「iPhone13の新機種にしませんか?」と勧められました。

一部ではiPhoneが品薄と聞いていたのですが、六本木のドコモショップにはほとんどの機種が在庫でありました。SEを2年近く使っていたので、機会があれば機種変更したいと思っていたところです。次の予定まであまり時間がなかったのですが、ついつい店員さんの言われるままiPhone13を購入しました。

データ移行している間、なんだかよく分からない動画を観せられうんざりしているところに、今度は画面の保護シールとカバーをお勧めされたので「一番ええやつ着けて」と適当に返事をしました。着けた後で分かったんですが、ただの透明なシールが7000円もするんですね、なんか百均でも売ってそうなんですが・・・結局、携帯電話一台で14万円ほど支払いましたが、もうMacBook並みの値段じゃないですか。

人生初の練馬区

ドコモショップを後にした私が次に向かったのは練馬区です。東京都の北部にある地域だとなんとなく認識していたのですが、これまで私には関係のない場所でした。それがちょっとした用事で人生初となる練馬入りです。天気が良かったらバイクでちょちょッと行君ですがあいにくの雨です。

久しぶりに自分で車を運転して行くつもりでした。ところが、週末金曜日の雨、道路がめっちゃ混んでるんですねこれが。約束の時間が迫っていたので電車に乗ることにしました。ネットの乗換案内で調べると、六本木から目的地の武蔵関までは大江戸線で行けることが分かりました。時間を優先すると4回も乗換えが必要だったので、迷わず2回乗換えで済む中井経由の西武新宿線で向かうことにしたのです。

練馬区の武蔵関、まあ駅前に商店街があるもののなんも無いところでしたね。位置的にもほぼ埼玉県といった感じです。用事を終え、帰りの電車内で大変なことを思い出しました。六本木のドコモショップへ行った時に近くの駐車場へ車を停めたままだったのです!確か10分あたり300円とかの駐車料金じゃなかったか・・・帰りの電車がやけに遅く感じました。

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猫組長TIMES 次号は10月24日「今週の相場見通し」です。

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