今週の相場見通し

デルタ株の感染拡大による景気回復への影響や中国経済の減速懸念に警戒が強まる中、市場はテーパリングに対して過敏になっています。27日のジャクソンホール会議に注目です。
猫組長 2021.08.22
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みなさんこんにちは、猫組長です。

8月も後半に入りましたがまだまだ暑い日が続いています。天候も不安定で局地的な豪雨に注意が必要です。それにしても最近の天候はよく分かりませんね。雨の降り方などまるで熱帯地域にでもいるような感覚になります。

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ニューヨーク市場

先週末20日のニューヨーク市場ダウ平均株価は+225.96の35,120.08ドルでした。NASDAQは+172.87の14,714.66ポイントと昇して引けました。18日にはFRB(連邦準備制度理事会)が量的緩和策の縮小(テーパリング)について「年内開始が適切」との見解を示したことからダウ平均株価は-382.59の34,960.69ドルと心理的節目35,000ドルを割り込みました。

19日のニューヨーク市場もその流れを引き継ぎ、売りが先行したものの、週次新規失業保険申請件数(季節調整済み)が34万8千件と前週から2万9千件に改善したことから雇用改善が期待され下げ渋る展開となり、-66.57ドルと小幅安で引けています。

20日に+225.96ドルと上昇して35,000ドル台を回復した背景にはやはりテーパリングについての思惑が大きく関与しています。19日ミネアポリス連銀カシュカリ総裁が「デルタ株感染拡大で雇用が鈍化するなら、連銀は資産買い入れを継続すべきである」などと発言。

20日にはカシュカリ総裁を援護するかのようにダラス連銀カプラン総裁が「デルタ株感染拡大で雇用が鈍化するなら、連銀は資産買い入れを継続すべきである」と発言しました。カプラン総裁は、これまで早期テーパリングに着手するべきとの主張を繰り返してきただけにこの発言はインパクトがありました。これにより、デルタ株による感染が拡大すればテーパリングが先送りされると市場は受け取ったのです。

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S&P500は+35.87の4,441.67ポイントでした。8月18日には4,400ポイントまで下落していたS&P500ですが再び史上最高値を窺う勢いです。ここで注意しておきたいのがCAPEレシオ(シラーPER)です。CAPEレシオは過去10年間の1株あたり利益の平均値にインフレ率を考慮して算出される指標です。S&P500のCAPEレシオは現在38倍と20年前のドットコムバブル以来の水準です。この数字が割高かどうかは現在の状況から判断するのは難しいでしょう。ただし、過去にCAPEレシオが30倍を上回った局面でS&P500は4度の大きな調整がありました。CAPEレシオは短期的な割安・割高を測る指標としてより、長期的な期待収益を算出する目安に向いています。

東京市場

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東京市場の日経平均は弱い展開が続いています。先週末終値は-267.92の27,013.25円でした。新型コロナウイルスのデルタ株による感染拡大が止まらず、景気の先行きに不透明感が出てきたことや、中国の政治リスクと景気回復減速の懸念、そして米国のテーパリングへの警戒が株安の原因です。トヨタ自動車が新型コロナウイルスの影響で部品調達が困難となり9月生産分の4割を減産するというニュースも市場にショックを与えました。

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