インフレもデフレも悪?あがらないのは給料だけ

インフレが加速する中、主要中央銀行は利上げを進めています。日銀は金融緩和を維持する姿勢です。日本でも値上げが続く中、平均賃金は下降トレンドです。家計の苦しみはどう政策に反映されるのでしょうか。
NEKO TIMES 2022.10.21
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こんにちは、NEKO ADVISORIES 岩倉です。コロナ禍からの回復を目指しながらも、経済混乱期が続いています。世界各国では金融引き締め・インフレへの対応が進める中、イギリスは政局も混乱しています。就任から45日でトラス英首相が辞任する事態となりました。大型減税により経済成長を促す政策を掲げていましたが、財政悪化への懸念から市場の混乱を招いたと指摘されて政策の撤回を余儀なくされました。

コロナ禍において各国では量的緩和策をとり企業への低金利での貸付などを通して経済を下支えしていました。緩和マネーが膨らんだことで、インフレが加速し副作用がでています。ところが日本においてはゼロ金利政策が続き、利上げをすすめる世界各国の動きとは逆行しています。結果として、円安という状態に陥っています。

国内では食品やガソリンなどの生活必需品の値上げが続いています。総務省の発表によると、9月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除くコアCPI)は前年同月比3.0%上昇しました。日銀が目標に設定する水準の「2%」を6カ月連続で上回った形です。

これまではデフレが悪いといっていた日本においても、いまではインフレが指摘されはじめています。今度はインフレが悪者になるのでしょうか。本日のニュースレターではアフターコロナの金融政策の動向を振り返りながら、デフレ・インフレについて考えてみましょう。

<本日のトピック>

・コロナ禍における金融緩和

・アフターコロナの金融引き締め

・世界と逆行する日本の金融政策

・あがらない給料、苦しい家計

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続きは、3903文字あります。
  • コロナ禍における金融緩和
  • アフターコロナの金融引き締め
  • 世界と逆行する日本の金融政策
  • あがらない給料、苦しい家計

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