解説|韓国総選挙、政権の中間評価へーねじれ解消と第三勢力

韓国で来月総選挙が行われます。2022年に政権交代を実現するも国会はねじれ状態が続いていました。国内経済にも憂いがある中、政権支持率は4割未満、不支持層も増えている状況です。隣国の政治を占う重要なイベントについて考えてみましょう。
NEKO TIMES 2024.03.29
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こんにちは、NEKO ADVISORIES 岩倉です。毎週金曜日のNEKO TIMESは話題のニュースを取り上げ、経済・ビジネスのトレンドについて解説します。

韓国では4月10日に実施される「韓国総選挙」を控えて、昨日28日より選挙期間がはじまりました。韓国の大統領の任期は5年です。今回の選挙戦は2022年に大統領に就任した尹錫悦(ユン・ソンニョル)の中間評価と位置付けられています。

保守系最大の「国民の力」から出馬したユン氏はムン・ジェイン政権の是非を問う形で勝利を手にしました。革新から保守へと政権交代を実現したものの、「共に民主党」が議席の6割程度を占めており、ユン氏は圧倒的な少数与党として政権運営を行わなければいけませんでした。したがって、ユン氏は今回の総選挙で是が非でも「ねじれ」を解消し、円滑な国政運営を実現したいとことでしょう。

隣国日本にとってもユン政権の動向は重要です。ユン氏は「日本はすでに数十回、過去の歴史について反省と謝罪を表明している」「日本が100年前の歴史のためにひざまずいて謝罪しなければならないという考えは受け入れられない」など日本との関係改善を積極的に進めていきたいとの考えの持ち主でもあります。

今月1日、「三・一独立運動(日本の植民地支配に対抗した独立運動)」の記念式典で演説したユン大統領は日本との建設的な関係を「一段階飛躍させることを期待する」と表明しました。来年は国交正常から60周年を迎えます。公益財団法人 新聞通信調査会は韓国の対日好感度が過去最高となったことも発表しています。(参考:報道発表

本日のニュースレターでは、韓国の政治・総選挙に焦点を当てながら、経済やビジネスの動向にも目を向けていきましょう。

<本日のトピック>
・ねじれ解消と第三勢力の出現
・韓国の経済とビジネスの状況
・日韓の歴史的な摩擦

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続きは、2996文字あります。
  • ねじれ解消と第三勢力の出現
  • 韓国の経済とビジネスの状況
  • 日韓の歴史的な摩擦

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