解説|秩序ある決別か―高市政権が描く新たな対外関係

高市首相の台湾発言を機に日中関係が急速に悪化。観光・水産業界への経済的打撃が広がる一方、外国人政策の大幅見直しも始動している。
猫組長 2025.11.21
サポートメンバー限定

NEKO TIMESは、短期目線に振り回される投資家を救済することを目的に、マクロかつ中長期の視点からビジネス・経済や為替・株式市場の話題を取り上げます。投資家に限らずビジネスパーソンの方も数多くご登録いただき、およそ23,000人の読者が購読するニュースレターメディアとして、成長を続けています。

サポートメンバー(有料会員)向け配信では、個別銘柄の値動きの解説も行い「売買の意思決定に直接関わる情報」を読者限定で配信しています。日曜日に配信する【猫組長|今週の相場見通し】では為替動向にも触れます。水曜日に配信する中沢氏が分析する日米株式情報も見逃せません。一部配信を有料読者に限定し、個別銘柄を解説しています。そして、有料版読者の皆様には特典として猫組長と直接交流できるオンラインライブイベントへご招待しています。

***

NEKO ADVISORIES 岩倉です。今週の金融市場は、米半導体大手エヌビディアの決算発表が大きな話題となりました。同社が19日に発表した第4四半期売上高見通しは650億ドルと市場予想を上回り、AIバブル懸念を一蹴する力強い内容でした。ジェンスン・フアンCEOは新製品「ブラックウェル」の需要を「桁違い」と表現し、中国市場での売上がゼロという逆風下でも、グローバルなAI需要の拡大が同社の成長を支えていることを改めて印象付けました。

20日の東京株式市場は好決算を好感し、AI・半導体関連銘柄を中心に買いが殺到。日経平均は一時2000円超上昇し5万円の大台を上回りましたが、21日は一転して反落。前日の米ハイテク株安を受けて日経平均は1198円安の4万8625円で引けました。エヌビディア株が好決算にもかかわらず下げに転じ、東京市場でもアドテストやソフトバンクグループといったAI関連株が急落。相場の不安定さが際立ちました。

こうした市場の動揺は、技術革新への期待と現実のギャップを映し出していますが、それに加えて地政学的リスクも新たな不安要素となっています。高市早苗首相が台湾有事を「存立危機事態」に該当するとした発言をめぐって、中国政府が強く反発。20日にはG20での日中首脳会談見送りや日中韓文化相会合の延期が発表されました。(共同通信)政治と経済の密接な関係が改めて浮き彫りとなる中、本日は日本と中国の変わりゆく関係について解説します。

<本日のトピック>
・「存立危機事態」発言の波紋
・中国人観光客依存のリスク
・水産業界への新たな試練
・「秩序ある共生」への転換

この記事はサポートメンバー限定です

続きは、3550文字あります。

下記からメールアドレスを入力し、サポートメンバー登録することで読むことができます

登録する

すでに登録された方はこちら

サポートメンバー限定
NVIDIA決算、市場予想は56%増収|AI相場の大きな分岐点
サポートメンバー限定
相場見通し|エヌビディア決算で占うAI相場
読者限定
解説|世紀の大誤算?楽観的な投資家たち
サポートメンバー限定
ソフトバンクGが9000億円で「エヌビディア全株売却」エヌビディア神話...
サポートメンバー限定
今週の相場見通し|主要企業の決算は非常に好調も売られる株式
読者限定
解説|AI企業のまがりかど―3兆ドル投資ラッシュと収益化の現実
サポートメンバー限定
今週気になった記事について触れていきます
サポートメンバー限定
相場見通し|主要企業の決算が年末の方向を決める