変異種オミクロンは株式市場のテールリスクとなるのか
みなさんこんばんは、猫組長です。
11月11日にボツワナで最初の感染者が見つかった変異種B.1.1.529は、11月26日にWHO(世界保健機関)が最も警戒レベルが高い「懸念される変異型=VOC」に分類、オミクロン型と命名されました。株式市場で警戒感が高まったのは11月26日からです。National Health Laboratory Service (南アフリカ国立伝染病研究所)が同国内でオミクロン株による感染者が急増していると公表したことが始まりです。最初の症例発見から公表までに2週間が経っていることから、既に世界中へ拡がっているものと推測できます。
オミクロン株は従来株に比べ感染力が非常に高く、感染源とされるハウテン州の実効再生産数は1.93と南アフリカ全体の1.43を上回っています。南アフリカでは26日、新たに2828人の新型コロナウイルス感染者が確認されていますが、この数値は1週間前と比べ3倍以上であり、急激に感染拡大が進んでいることが分かります。オミクロン株は免疫を回避する性質である「免疫逃避」の性質が指摘されている他、現行ワクチンの有効性が低い可能性も指摘されています。
オミクロン株による感染者急増の公表を受け、EU加盟国をはじめとする各国でが、アフリカ南部7カ国からの全ての渡航を制限する措置を取りました。26日、オランダ・アムステルダムのスキポール空港では、南アフリカから到着した旅客機2機の乗客600人のうち、61人が新型コロナウイルス検査で陽性と判明しています。これらの陽性者はオミクロン株による感染者と見られています。今日11月28日時点で、香港、イスラエル、ドイツ、チェコ、ベルギー、英国、イタリア、デンマーク、オーストラリアでオミクロン株の感染者が確認されています。引き続き、オミクロン株の解析結果や感染状況に注意が必要です。
それでは、先週のマーケットを振り返りつつ、今週の相場を考えてみましょう。