インフレ拡大による利上げと株価の関係

11月10日に発表された10月の米消費者物価指数(CPI)が市場に大きなインパクトを与えました。前年同月比+6.2%はなんと1990年以来、30年ぶりの高水準です。今回の消費者物価指数が市場にどのような影響を与えるのか、利上げと株価の側面から考察していきたいと思います。
NEKO TIMES 2021.11.17
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みなさんこんばんは、猫組長です。

ここ数日、都内では気持ちの良い秋晴れが続いています。新型コロナの新規感染者も1日20人台、少ない日には一桁と落ち着いています。逆にこの20数人がどうやって感染したのかが気になるレベルですね。その一方、欧州では感染拡大の勢いが衰えそうにありません。中国でも再びデルタ株による感染者が急増しており、行動制限などの厳しい措置がとられています。本日の記事は『インフレ拡大による利上げと株価の関係』です。

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第11回の配信では

インフレ拡大による利上げと株価】

をお伝えしていきたいと思います。

また、記事の最後には猫組長による編集後記があります。今回も最後までお読みください!

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11月10日に発表された10月の米消費者物価指数(CPI)が市場に大きなインパクトを与えました。エネルギーと住居費、食品、自動車の値上がりが特に反映され、サプライチェーン問題と労働力不足でコストが上昇する中、底堅い需要を背景とした企業による消費財とサービスの価格の引き上げも相俟って、米消費者物価指数は前年同月比+6.2%1990年以来、30年ぶりの高水準となりました。

以前の配信でもスタグフレーション(景気が後退していく中でインフレ、物価上昇が同時進行する現象)懸念や、物価上昇について考察して参りましたが、今回の米消費者物価指数(CPI)を起因とする、インフレ拡大懸念は今後のFRBの金融政策に大きく影響を与えることになるでしょう。

また、これまではパウエル議長がテーパリングや利上げについて、示唆やヒントを事前に与えることで市場と上手に対話を重ね、相場をコントロール出来ておりました。しかしインフレについてはFRBの見解と市場予想にギャップが生じており、FRBの対応が後手に回っていることが今後の株式市場に悪影響を与える可能性があります。今回は、早期利上げの可能性も取り沙汰される中、過去の利上げ局面等を参考に今後の株式市場について考察していきたいと思います。

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続きは、4344文字あります。
  • ◆利上げ=株式下落ではない
  • ◆過去の例に見る下落のタイミング①
  • ◆過去の例に見る下落のタイミング②

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