解説|米CPI発表と円安の加速ーなぜ為替が動くのか

米消費者物価指数の発表は利下げに対する見方を後退させる形で市場にショックをもたらしました。為替市場では1ドル=153円前半をつけて34年ぶりの円安水準に達しています。金利と為替の関係性について学びましょう。
NEKO TIMES 2024.04.12
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円相場は直近の12ヶ月でおよそ20円程度の大きな動きを見せています。年初からみても15円程度の値動きがあり、変動の大きい相場です。12日の東京外国為替市場では34年ぶり円安ドル高の水準を更新し、1ドル=153円台前半まで値下がりしています。

ファーストリテイリングの柳井正会長兼社長は11日開いた決算説明会で「日本にとって良いわけがない」と歴史的な円安相場を憂いています。さらに、「世界の中の日本を考えると円安になることを喜ぶような人はおかしい」と続けます。

また、神田真人財務官は「年初からの変動は大きい」「過度な変動は国民経済に悪影響を与える」として、「行き過ぎた動きにはあらゆる手段を排除せず適切な対応をとる」との方針を強調しています。(ロイター)鈴木財務大臣も「企業や消費者にとって負担増になるマイナスの影響も生じる」として対応する構えを見せます。(NHK

再来週には日銀政策決定会合も控えています。グローバルでは中東情勢も不安定です。(ロイター)リスクが偏在しているなかで為替はどのように動いていくのでしょうか。そして、そもそも直近の為替の変動は何によってもたらされているのでしょうか。

<本日のトピック>
・米消費者物価指数の上昇と利下げ観測後退
・米国の金利高と為替への影響
・ドル円155円を目指す展開か

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  • 米消費者物価指数の上昇と利下げ観測後退
  • 米国の金利高と為替への影響
  • ドル円155円を目指す展開か

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