解説|情報革命2024:メディアの主役交代が始まった

従来型メディアの予測を覆す選挙結果が、米国と日本で相次いで出現した。背景にあるのは、スマートフォンとSNSがもたらした情報環境の構造変化だ。テレビや新聞が築いてきた情報の流れが大きく変わり、個人による発信力が強まっている。メディアの在り方が問い直される中、情報の送り手と受け手の双方に、新たな対応が求められている。
NEKO TIMES 2024.11.22
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こんにちは、NEKO ADVISORIES 岩倉です。毎週金曜日のNEKO TIMESは話題のニュースを取り上げ、経済・ビジネスのトレンドについて解説します。

メディアの影響力に関する新たな潮流が、米国と日本で同時に観測されています。

2024年米国大統領選挙では、主要メディアが激戦州でのハリス氏優勢を報じる中、ソーシャルメディアで強い存在感を示してきたトランプ氏が勝利を収めました。CNNやニューヨークタイムズといった従来型メディアとX(旧 Twitter)のような新興メディアにおいて人びとが目にする情報とそれらへの反応は大きく異なっていたのです。

日本でもこのほど同様の現象が確認することができました。先日行われた兵庫県知事選挙では、地方紙や地上波テレビで苦戦が報じられていた斉藤氏が当選しました。選挙戦では、YouTubeやSNSを通じた情報発信が存在感を増しています。出口調査によれば、有権者の多くがソーシャルメディアを通じて候補者情報を収集していたとされています。

その背景には、情報の信頼性を巡る認識の変化があります。従来型メディアが重視してきた取材と検証のプロセスに対し、ソーシャルメディアでは即時性や共感性が重視される傾向にあります。

長年、世論形成の中核を担ってきた新聞やテレビといった従来型メディアと、ソーシャルメディアやYouTubeに代表される新興メディア。その影響力の変化が、情報の質や信頼性の概念とともに、大きく変容しています。

本日のニュースレターではメディアの現在地・そしてメディアを取り巻く環境の変化について解説いたします。

<本日のトピック>
・情報収集の革命:進むメディアの世代交代
・デジタル時代の覇者を目指す広告ビジネスの変革
・個人がメディアになる時代の展望

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続きは、3732文字あります。
  • 情報収集の革命:進むメディアの世代交代
  • デジタル時代の覇者を目指す広告ビジネスの変革
  • 個人がメディアになる時代の展望

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