解説|さらば低金利、日銀植田総裁は"曖昧"に語る
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各国中央銀行の政策運営ならびに足元の日本経済の状況をふまえて、日銀金融政策修正に関するさまざまな見方が広がるなか、7月の日銀金融政策決定会合に注目が集まっておりました。本日、植田総裁はおよそ45分の記者発表を行い、現在の世界経済・日本経済の動向をふまえた日銀の持続的な物価目標の達成に向けた政策運営方針を説明しました。
2014年に「日本再興戦略」が策定され、"デフレからの脱却と"富の拡大"の実現に向けて「アベノミクス 3本の矢」が発表されました。その中には、大規模な金融緩和策が盛り込まれ、市中のお金の量は増えていきました。また、コロナ禍による現金給付、ウクライナ情勢にも翻弄されながら世界経済・日本経済は大きく変化してきました。
本日の記者発表で日銀植田総裁は足元の経済状況を回復の途上としながらも、数年後の経済は予断を許さないととし、リスクに先回りする姿勢を強調しているようにみえます。今回の決定の背景に何があったのでしょうか。そして、それが意味するところは何であったのでしょうか。会見での植田総裁が繰り返し伝えようとしていたことから考えていきいます。
<本日のトピック>
・コロナからの復活とインフレ
・日銀の景気見通しと金融政策の修正
・利上げ、そして増税