解説|関税引き上げ圧力に備える中国、内需拡大で巻き返しなるか

トランプ次期政権の対中強硬策が鮮明になる中、医薬安・金融高の強弱材料が交錯。一方の中国は不動産市場の安定化や消費回復など、内需主導型経済への転換を急ぐ。
NEKO TIMES 2024.11.15
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こんにちは、NEKO ADVISORIES 岩倉です。毎週金曜日のNEKO TIMESは話題のニュースを取り上げ、経済・ビジネスのトレンドについて解説します。

世界経済の先行きに対する不透明感が一層強まっています。米国では大統領選挙でトランプ氏が勝利を収めた後、早くも新政権の布陣が明らかになり始めました。特に注目を集めているのが、新設される「政府効率化省」のトップにイーロン・マスク氏を起用する方針です。(BBC

これは、トランプ次期政権が従来の政府運営の枠組みを大きく変える可能性を示唆しています。また、FRBのパウエル議長が示す金利政策の見解と相まって、次期政権下での米国経済の方向性に世界の投資家たちが注目を寄せています。(ブルームバーグ

経済は、利下げを急ぐ必要性についていかなるシグナルも発していない。
現在、われわれが目にしている経済の強さにより、慎重な決定を行うことが可能になっている。
FRB・パウエル議長

一方、中国経済には明るい兆しも見え始めています。10月の小売売上高は8カ月ぶりの大きな伸びを記録し、景気回復への期待が高まっています。しかし、この回復基調が持続可能なものかどうかは依然として不透明な状況が続いています。(ブルームバーグ

こうした不確実性を象徴するかのように、ペルーで開催されたAPEC(アジア太平洋経済協力会議)閣僚会議では、参加21の国と地域の間で意見がまとまらず、共同声明の採択が見送られる異例の事態となりました。(NHK)世界経済の約6割のGDPを占める加盟国・地域が合意形成できない現状は、国際経済秩序の再編期に直面している現代を如実に表しているといえるでしょう。

トランプ政権への移行、中国経済、そして国際協調の行方。世界経済は複数の重要な転換点に直面しています。このような状況下で、私たちはどのような経済シナリオを想定すべきなのでしょうか。本日のニュースレターでは、いま起きていることを再認識し、今後の展望について考察していきます。

<本日のトピック>
・医薬安と金融高、激化する対中圧力
・中国:輸出好調の裏に迫る関税引き上げリスク
・中国:不動産と消費に見える景気回復の芽
編集後記:猫組長コラム

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  • 医薬安と金融高、激化する対中圧力
  •  中国:輸出好調の裏に迫る関税引き上げリスク
  • 中国:不動産と消費に見える景気回復の芽

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