解説|米利下げに慎重、経済統計ちぐはぐ

米当局が政策の意思決定を行うには十分なデータと時間が必要のようです。インフレ、労働市場、景気に関連する各種データからは経済の方向を見定めることが難しい状況です。「利下げ」自体は経済を加速する契機にもなるはずですが、なぜ時間をかける必要があるのでしょうか。
NEKO TIMES 2024.04.05
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こんにちは、NEKO ADVISORIES 岩倉です。毎週金曜日のNEKO TIMESは話題のニュースを取り上げ、経済・ビジネスのトレンドについて解説します。

日本銀行は3月の金融政策決定会合で「利上げ」へと舵を切ることを発表しました。日銀植田総裁は4月3日のインタビューにて「夏から秋にかけて春闘の結果が物価にも反映されていく中で、目標達成の可能性がどんどん高まっていく」と述べます。一方で引き続き「緩和的な金融環境」が続く必要性にも言及しています。

日銀の発表を受けて民間金融機関は一斉に普通預金の金利の引き上げを発表しました。一方で貸出金利の引き上げには至っていません。代表的な指標であるTIBOR(東京銀行間取引金利、1カ月物)は年初の0.05%から0.2%まで上昇しています。市場金利の上昇にあわせて貸出金利が連動するには時間がかかります。さまざまな金融機関がいるなかで競争があるからです。このように利上げ観測を踏まえてすぐに変化が訪れるわけではないのです。

さて、長くしぶといインフレへの対応として先行して利上げを米国についてはどうでしょうか。昨年までに一定程度の利上げをを進めてきたことから、利下げへの期待が高まっています。利上げを進めていく日本に対して、利下げへと進んでいく国もあります。

本日のニュースレターでは金利が世界をどう動かしていくのか。金利に影響を与えうるイベントについて考えていくことにしましょう。

<本日のトピック>
・米は長引くインフレを警戒、慎重に判断
・「利下げ」判断の難しさとは
・中東・ウクライナ情勢もカギを握る

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  • 米は長引くインフレを警戒、慎重に判断
  • 「利下げ」判断の難しさとは
  • 中東・ウクライナ情勢もカギを握る

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