EdTechに集まるカネ -「人生100年時代」の学び方

EdTech市場は成長を続けており、ユニコーン企業、IPOを控える有望企業も数多く存在している。オフラインで対面形式の学びがコロナ禍を経て、オンラインで場所・時間を選ばない形に変わっている。子どもも大人も学ぶ時代、教育はデジタルによってどう変わっているのか見ていきたい。
猫組長 2021.09.17
誰でも

みなさんこんにちは、猫組長です。

中国恒大集団の債務問題が市場の注目を集めています。不動産デベロッパーとして急成長した同社の負債は2兆元(約36兆円)です!もし経営破綻となれば不動産・建設関連企業の連鎖破綻が起きるでしょう。不良債権の発生による金融機関破綻の可能性もあります。中国恒大集団を震源地とする金融危機さえ起きかねない状況です。さて、ここからは岩倉氏によるEdTech企業についての考察記事です。

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こんにちは、NEKO PARTNERS岩倉です。毎週金曜のニュースレターではビジネスや経済のトレンドについて解説していきます。さて、今週はSDGsのテーマの一つでもある「教育」を取り上げたいと思います。以前にESGを解説した際にSDGsを取り上げていますので、あわせて「ESG投資とは - お金の流れを変える社会の流れ(2021年8月27日配信)」もご覧ください。

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 SDGsでは「質の高い教育をみんなに」という目標が掲げられている。だれもが平等に質の高い教育を受けられる環境をつくること、子どもも大人もいつでも学ぶことができることがポイントだ。これらはまさに台頭するEdTech企業が目指す姿と合致しているように思う。

<本日のトピック>
・EdTech企業への投資
・日本のデジタル教育
・これからの学びとビジネス

EdTech企業への投資

2021年に入りEdTech企業のIPOや資金調達のニュースを目にすることが多い。直近ではオンライン言語学習サービスを提供するDuolingo社のIPO申請(評価額は24億ドル・2,600億円)が記憶に新しい。30カ国以上の言葉をオンラインで気軽に学ぶことができるため、子どもから大人までどの世代にも受けいられているという。また語学認定試験を提供しており、本試験はカーネギーメロン大学を筆頭に、米国の12大学がTOEFLなどに代わる受験資格としての採用を検討している。

ところ変わってインドではByju’s社はコロナ禍が後押しする形で低価格な動画授業や教材、模擬テストなどのコンテンツを提供する。ユーザーの学習データ分析を基にパーソナライズ学習プランサービスも提供することが特徴だ。直近で10億ドルの資金調達(評価額は150億ドル/1兆6,300億円)を予定している。

一方で中国は少々事情が異なるようだ。オンライン教育セクターは最も市場成長が高いセクターではあるが、教育費高騰を背景に中国当局は教育関連テクノロジー業界に対し厳しい規制を課している。

日本のデジタル教育

日本におけるデジタル教育といえばまずはリクルート社の「スタディサプリ」を思い浮かべる方が多いのではないだろうか。テレビでも活躍する某塾講師の予備校しかなかった時代からするとスマホで受験の対策が行えるのは革命であったと言える。

70代、80代まで働くようになれば、手持ちの知識に磨きをかけるだけでは最後まで生産性を保てない。時間を取って、学び直しとスキルの再習得に投資する必要がある。
リンダ・グラットン(ロンドン・ビジネス・スクール)「LIFE SHIFT」

最近では"リカレント教育(学び直し)"がキーワードになり、大人もオンラインを活用した学びを進めている。大学院を経営するグロービスは「グロービス学び放題」というビジネス関連の学習コンテンツを提供している。また、グローバルとの兼ね合いではベネッセがオンライン教育プラットフォームの「Udemy」に出資していることも覚えておきたい。国内ではDX人材育成のために同プラットフォームを活用している。

そして、忘れてはいけないのは学校教育での活用である。文部科学省は「GIGAスクール構想」を掲げて学校で1人1台の端末を利用可能にする目標を設定した。現時点で公立学校での端末の配備は96%を超えほぼ達成しているという。一方でまだまだソフト面での活用は進んでいないといえそうだ。ここで注目したいのが塾業界である。もう少し活用が進んでいる。上述のリクルートやベネッセのサービスの活用もあるが、今回取り上げたいのは「atama+(アタマプラス)」だ。

同社の人工知能(AI)を活用したオンライン教材はすでに全国2,500教室以上で採用されている。そして1,000社以上が導入を待っている状況のようだ。生徒ひとり答案結果に基づいて最適な学習カリキュラムを立案し学習効果が高いことで評判のようだ。

これからの学びとビジネス

国内外の多くのサービスがオンラインにより学ぶことの利便性を高めているに過ぎない。種類や手法が増えていくだけと言っても過言ではないだろう。新たなビジネス(お金が発生するポイント)は何であろうか。筆者のちょっとしたエピソードにヒントがありそうだ。

筆者は3年前ほどに「ブルーオーシャン戦略」で有名なW・チャン・キム教授(INSEAD)にライフスタイルに寄り添ったビジネスで次のチャンスはどのようなテーマか聞く機会があった。その際の答えは、コーチングであった。

言語や新しいスキルの習得、筋トレなどのトレーニングなどそのプロセスには常に学びがある。旧来的な詰め込み型の学び方ではなく、そこには自分を内面から見つめ直し、また未来に向けた新たな気づきを引き出していくようなプロセスがあるのではないだろうか。そこにはコンテンツではなく、コーチのような他者が関わるようなサービスがあるはずだ。

NEKO PARTERSも投資家に寄り添うプラットフォームとして運営を行なっている。最近は専属アナリストの中沢氏と会員の皆さんの活発なやりとりもあり、何らかの気づきを提供できているのではないかと勝手ながら思っている。ご興味のある方はぜひこちらから情報を得ていただければと思う。

それでは、今週はここまで。来週はデジタル庁の発足を受けて、DX(デジタルトランスフォーメーション)について考えてみたいと思う。ふわっとしたこの言葉の私なりの捉え方も共有したい。

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編集後記

行く夏を惜しむ間もなく秋がやってきました。西日本には台風14号が接近していているようですね。明日には東日本へも上陸しそうです。それにしても今年は天候が不安定ですね。そのせいで葉物野菜が高区なり、今日スーパーで買ったレタスは一玉398円でした。

最近、スーパーやコンビニなどでカットされた果物を目にする機会が増えました。今日、私も買い物に行った代官山のピーコックでカットされた梨を買いました。果物は好きなのですが、皮を剥くのが面倒です。少し割高ですがこれは便利ですね。皮を剥いてカットされているリンゴとパイナップルもよく買います。

リンゴとパイナップルは無糖の飲むヨーグルトに入れ、そこにプロテインを加えてミキサーブレンダーでガーっとやります。冷凍のカットフルーツも使いますが、やはりフレッシュフルーツの方が美味しいです。最近の朝食は毎日これですね。

カットフルーツだけでなく、最近はゆで卵まで皮を剥いたものが売られています。一個100円くらいですから良い儲けですね。ていうか、ゆで卵の殻くらい自分で剥けよと思うのは私だけでしょうか・・・便利な世の中になったものですが、人間はどこまで怠け者になるのか少し心配になりました。

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次回の猫組長TIMESは9月19日配信「今週の相場見通し21日〜24日」です。

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