今週の相場見通し

菅首相辞任というニュースで日経平均株価は後場から急騰しました。政局に新しい道筋が見えたことを市場は好感したようです。一方、米国の雇用統計は予想を大きく下回り、テーパリング開始時期の先送りとなりそうです。
猫組長 2021.09.05
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みなさんこんにちは、猫組長です。

9月3日のお昼前に菅首相辞任が報道されると、後場から日経平均株価は急騰、29,000円台を回復しました。同じ日の夜、米労働省が発表した8月の雇用統計(非農業部門)で予想を大きく下回る結果となり、それを受けたニューヨーク市場では主要3指数が揃って反落。その後ISMが発表した8月の製造業総合景況指数が市場予想を上まると、主要指数は持ち直す展開となりました。

ニューヨーク市場

Bloomberg
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ダウ平均株価先週末の終値は-74.73の35,369.09ドルでした。25MAが下値をサポートしている反面、5MAに絡む膠着した展開となっています。35,500という節目が強く意識されているのが分かります。

Bloomberg
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S&P500は引けにかけて値を下げ4,535.43(-1.52)ポイントとなりましたが、NASDAQ総合指数は15,363,52(+32.33)ポイントと史上最高値を更新しています。セクター別ではIT関連、ヘルスケア関連の上昇が身立ちました。米国とEUでワクチン追加接種の承認申請を終えたモデルナ(MRNA)は+19.04の416.70ドルに上昇しています。

***

テーパリング開始時期の先送りは確実

市場の注目を集めてきたテーパリング(量的緩和縮小)は雇用統計の悪化を受けて、その開始時期が確実に先送りされるものと思います。失業率は7月の5.4%から改善したとは言え、いまだ5.2%と高い数字です。デルタ株の感染拡大でレジャーや飲食などサービス分野で雇用が減少したことが主な原因です。

これは感染再拡大による景気回復ペースの鈍化を表す現象に違いありませんが、雇用情勢の悪化=テーパリング開始時期先送り=緩和継続という株式市場を支える材料となるでしょう。私が気になったのは賃金の伸びが前年比4.3%と、予想の3.9%を上回った点です。インフレが一過性のものなのかどうなのかという冷静な分析が必要でしょう。

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