コロナからの消費回復とインフレの足音

米国では感謝祭を迎え年末に向けた消費も活気をおびはじめています。一方で各種経済指標が示す景況感は低調であり、また消費者はインフレに対する不安が広まっています。背景には物流、サプライチェーンの混乱や人手不足があるようです。これらの問題は米国経済に影響を与える根深い問題になっています。
NEKO TIMES 2021.11.26
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みなさんこんばんは、猫組長です。

南アフリカで新型コロナの新たな変異株B.1.1.529が見つかったと報告され、マーケットは一気にリスクオフとなりました。東京市場では日経平均株価が747.66円安の28,751.62円と大幅下落です。新たな変異種については、香港とイスラエルで旅行者から検出されており、今後世界各地で感染者が現れるものと思われます。あとがきには、変異株の今わかっていることとクライシスマネジメントについて書きました。

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こんにちは、NEKO PARTNERS岩倉です。毎週金曜のニュースレターではビジネスや経済のトレンドについて解説していきます。

米国では感謝祭を迎え、ブラックフライデーと呼ばれるセールが展開されています。日本でも同様のセールを行っている小売企業が増えてきた印象です。一方で米国消費はいま物流混乱と人手不足という問題を抱えています。消費の裏側にあるこれらの問題を2週にわたって取り上げたいと思います。

<本日のトピック(★は読者限定)>
・米国消費のいま
・インフレの足音(★)
・物価上昇の裏側(★)
・日本はどうなる?(★)

記事の最後には猫組長による編集後記があります。今回も最後までお読みください!

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米国消費のいま

年末商戦ではCOVID-19からの回復を期待をさせます。

全米小売業協会(NRF)は2021年の年末商戦期間(11~12月)の小売売上高(自動車ディーラー、ガソリンスタンド、レストランを除く)が前年同期比で最大10.5%、8,590億ドルになるとの見通しを発表しました。

所得が増加し、家計のバランスシートがかつてないほど健全なことから、消費者は今年後半の数カ月は非常に有利な立場にある
全米小売業協会(NRF)会長兼最高経営責任者(CEO) マシュー・シェイ

一方で、米国ミシガン大学が発表する「消費者信頼感指数」の11月速報値は10年ぶりの低水準となりました。また、同日発表された米10月新築住宅販売件数は前月比+0.4%の74.5万戸と予想80.0万戸を下回った。9月分も74.2万戸と80.0万戸から下方修正。こちらも低水準となっています。

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続きは、3300文字あります。
  • インフレの足音
  • 物価上昇の裏側
  • 日本への影響

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