米国株に投資すべき理由
だからと言って全てを他人任せにするべきではない。
正しい情報を日々取り込む努力を積み重ね、
着実に利益を生み出せる能力を身につけることが一番の成功への近道。
その後押しになる情報を初心者にも分かりやすくお伝えしていきます。
皆さんこんにちは。NEKO PARTNERS専属アナリストの中沢隆太です。
ニュースレターをお読み頂きありがとうございます。
第二回の配信では
・米国株へ投資をしよう
・今週の気になったニュース
・投資コラム
上記の3つのテーマを中心に、読者にとって有益な情報を投資に興味を持ち始めたばかりの人にも分かりやすい言葉でお伝えしていければと思います。
◆米国株のススメ
〜なぜ米国株へ投資するべきなのか〜
出所:マネックス証券
上記チャートを見て頂くと、日米どちらに投資していたかの違いだけでリターンが大きく異なることがわかるかと思います。
もちろん、ファンダメンタル、テクニカルの両視点から分析して、銘柄を選定することも大切ですが、投資先を日本から米国等の海外へ置き換えるだけで皆様の運用成績は格段に上がると思います。
私も証券会社退社後の自身のトレードにおいては1銘柄の日本株を除き、全て米国株、中国株へ投資しています。
・【米国株が右肩上がりを続ける4つの理由】
①まずはなんと言っても世界経済の中心である点
→米国には、世界のデジタル化市場を席巻するGAFAだけでなく、P&GやJ&J,コカコーラ、マクドナルドなど、世界的にブランド力を持つ企業が数え切れないほど多く存在します。あらゆる分野において世界の中心であり、株式相場でも米国指数の動向に各国指数が追行しております。また、米国の時価総額TOP5を見ても3社は創業してから30年未満であり、イノベーションを創出し、新たなサービス・価値などを生み出す企業が勃興している点は長い期間、米国株式を押し上げる強い要因かと思います。
・2020年GDPランキング
1位 米国 約21,433,225 (百万USD)
2位 中国 約14,731,806 (百万USD)
3位 日本 約5,079,916 (百万USD)
・2021年株式市場の時価総額
1位 ニューヨーク証券取引所 約2677兆円
2位 ナスダック 約2290兆円
3位 日本証券取引所 約715兆円
上記のGDP、株式市場の時価総額を見ても大きな違いがあるのがわかるかと思います。 また、米国の株式市場の時価総額は世界全体の約43%に対し、日本は6%。売買代金においても米国は日本の約4.1倍と両国の経済規模は大きな開きがあります。
②米国人の投資姿勢
・米国では”会社は株主のもの”という認識が定着
→米国では“会社は株主のもの”という認識が定着しており、株主から集めた資本をいかに活用して企業としての価値を高められるかが、経営者に強く求められます。わずかな利益のために、大きな資本を費やすような会社は評価されないということです。実際、自己資本利益率(ROE)は、2020年7月時点で日本が5.5%、対して米国は11.9%とおよそ2倍です。
ROE(Return On Equity)とは、自己資本利益率のことをいいます。これは、株主が拠出した自己資本を用いて企業がどれだけの利益をあげたか、つまり株主としての投資効率を測る指標といえます。
また、先週の配信で日米の貯蓄内訳のグラフをお見せし、米国人は50%以上を金融商品で保有していることをお伝えしました。米国人は短期的に売買を繰り返すのではなく、ボーナスなどの余剰金を株式投資へ積み増していくのが特徴であり、継続的に資産が株式へ流入していくことも、右肩上がりのチャートを描く一因かと思います。
③日米企業の最高責任者の報酬体系の違い
・米国企業のCEO報酬は91%が「インセンティブ」
→デロイトトーマツの調査によると、2019年に米国企業(S&P500のうち売上が1兆円以上の企業276社)のCEO報酬の中央値は16.2億円に対し、日本企業(TOPIX100のうち売上が1兆円以上の22社)のCEO報酬の中央値は1.3億円でした。 日米CEOの報酬格差は12倍にも開きがあるのです。
ここで特に注目いただきたいのは、米国企業のCEO報酬は91%が「インセンティブ」という点です。
詳しくは下記の添付資料をご確認頂ければと思いますが、日本の経営者は株価への意識が軽薄であるため、株主にとって有益な行動(自社株買いや増配等)に消極的であるのに対し、米国では業績を拡大し、高い株式リターンを出せば、それに見合った役員報酬を受け取ることができるため、経営者は業績を拡大させ、株価を上昇させることに必死になります。
その結果、経営者の成功が株主の資産増加につながり、両者が同じ方向を向いている点は非常に素晴らしいことだと思います。
④米国では人口の過半数が“ミレニアル世代”に
ミレニアル世代は、1981年以降に生まれ、2000年以降に成人を迎えた世代のこと。日本だと20代前半から30代後半くらいの年齢の人々を指し、ミレニアルズと呼ばれることもある。ミレニアル世代はインターネットが当たり前の時代に育った世代(デジタルネイティブ)である。学生時代からスマートフォンを使いこなし、ツイッターやフェイスブック、インスタグラムなどのSNS利用にも積極的だ。2014年に行われた世界経済フォーラムで大きく取り上げられ、現在は消費行動やライフスタイル、価値観などが他の世代とは異なるとして注目されている
ミレニアル世代は、消費人口においてどれくらいの比率を占めているのか。最新データで日米を比較してみたいと思います。
2020年度の日本を見ると、全人口1.26億人のうち、ミレニアル世代は4,700万人、人口比で37%に対し、米国は全人口3.28億人のうち、ミレニアル世代は1.73億人、人口比で53%と既に過半数を超える結果となっております。
日本は、米国に比べかなり高齢化が進んでいるため、商品サービスへの「新しい感性の折り込み」が遅れる一因となっておりますが、米国企業の多くはミレニアル世代を強く意識したサービスを展開しております。その結果としてYouTubeやNetfixなどの破壊的なイノベーションが次々と登場し、世界を席巻する産業に成長しております。
消費人口の高い層へサービスを強く打ち出せている点が、新たなテクノロジーが米国発で生まれる要因であり、GAFAに続く、新たなテクノロジー企業へ投資をする際も、日本企業ではなく、米国企業の中で選定するだけで最終的な投資の利回りは大きく変わってくるのではないかと思います。