今週の相場見通し8/30~9/3
世界中が注目したジャクソンホール会議も無難に終了し、いよいよ9月相場に入ります。米国の早期利上げに対する警戒感は弱まり市場は安心感が広がっているように見えます。
週末27日のニューヨーク市場は全面高の展開、ダウ平均は35,455.80ドル(+242.68)、SP500は4,509.37(+38.37)、NASDAQは15,129.50(+183.69)という終値でした。
米商務省が発表した7月の個人消費支出が前月比+0.3%と6月の+1.1%から鈍化、個人所得は+1.1%という数字から、ジャクソンホール会議でのパウエルFRB議長発言がハト派的なものになると予想され、ニューヨーク市場は小反発して始まりました。
その後、パウエルFRB議長が「テーパリングを年内に開始するのは適切であるとした上で、これは利上げの時期を示すものではない」との発言で市場に安心感が広がりました。ジャクソンホール会議の要約はこちらをお読みください。
ジャクソンホール会議では一部の経済学者らが、先進国の財政刺激政策を継続することでの起こり得る悪影響について報告書が提出されました。大規模な量的緩和が今後どのような弊害を生むかは議論と予測が必要でしょう。
ニューヨーク市場

Bloomberg
パウエルFRB議長のハト派的発言によって、市場は早期利上げへの警戒感が後退しました。S&P500とNASDAQ総合指数は終値ベースで最高値を更新するなどリスク選好ムードです。ダウ平均は週足で13週移動平均線が下値を強くサポートしていて安心感があります。当面のリスク要因はアフガニスタン情勢とデルタバリアントによる感染拡大ですが、喫緊で相場を大きく下落させることは無さそうです。