解説|シン貿易摩擦:トランプ関税で右往左往
NEKO TIMESは、短期目線に振り回される投資家を救済することを目的に、マクロかつ中長期の視点からビジネス・経済や為替・株式市場の話題を取り上げます。投資家に限らずビジネスパーソンの方も数多くご登録いただき、22,000人を超える読者の皆様が購読するニュースレターメディアとして、成長を続けています。
サポートメンバー(有料会員)向け配信では、個別銘柄の値動きの解説も行い「売買の意思決定に直接関わる情報」を読者限定で配信しています。日曜日に配信する【猫組長|今週の相場見通し】では為替動向にも触れます。水曜日に配信する中沢氏が分析する日米株式情報も見逃せません。一部配信を有料読者に限定し、個別銘柄を解説しています。そして、有料版読者の皆様には特典として猫組長と直接交流できるオンラインライブイベントへご招待しています。
こんにちは、NEKO ADVISORIES 岩倉です。毎週金曜日のNEKO TIMESは話題のニュースを取り上げ、経済・ビジネスのトレンドについて解説します。
世界経済の先行きに再び不透明感が広がっています。トランプ大統領が、就任直後から強硬な通商政策を次々と打ち出し、国際社会に新たな緊張をもたらしているためです。特に注目すべきは、主要貿易相手国に対する関税政策の急展開です。
カナダとの関係では、鉄鋼・アルミニウム関税を一時50%まで引き上げる方針が撤回され25%に修正されるという異例の政策変更がありました。この過程でカナダ側がエネルギー供給に関する対抗措置を検討するなど、両国間に一時的な緊張関係が生じています。(BBC)
欧州に対しても、トランプ政権は強硬姿勢を崩していません。特にワインを含むアルコール製品には200%という極めて高い関税率を検討する意向を表明し、市場に衝撃を与えました。これは欧州側が先に打ち出したアメリカ産ウイスキーへの関税措置に対する反発であり、双方の対立が深まる懸念が高まっています。(NHK)
さらに日本市場に対しては、自動車貿易の不均衡を強く批判する発言を繰り返しており、今後の交渉が難航する可能性が高まっています。米国市場へのアクセスと日本の輸入政策をめぐり、新たな貿易協議が始まる兆しが見えています。(時事)
一方、安全保障面では、ウクライナ問題をめぐる停戦協議が進行中です。アメリカの提案に対するウクライナの同意を受け、ロシアの反応が国際社会から注目されています。トランプ政権の外交チームがモスクワとの対話を模索する中、世界の地政学的緊張と経済情勢が密接に関連する状況が続いています。
本日のニュースレターでは、トランプ政権の関税政策が世界経済に与える波及効果について詳しく解説します。主要国との貿易摩擦がもたらす市場の混乱、サプライチェーンへの影響、そして企業がとる対応策について分析していきます。
<本日のトピック>
・関税政策の波紋:米国内消費に現れ始めた変化
・中国回避と米国回帰による再編
・揺れ動く世界の金利環境
ー猫組長による編集後記ー