解説|量子覇権争いートランプが仕掛ける産業革命

トランプ政権による量子コンピューター企業への政府出資検討。国家間・企業間でも開発競争が進む投資テーマを解説する。
猫組長 2025.10.25
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トランプ大統領が描く「アメリカ産業の屋台骨づくり」が新たな段階に入りました。7月のレアアース採掘企業MPマテリアルズへの筆頭株主としての参画、8月のインテル株約10%取得に続き、今度は量子コンピューター分野での政府出資が検討されています。中国依存からの脱却を掲げ、重要技術の国内サプライチェーン確保を進める戦略の一環といえるでしょう。

米国産業再編の成功モデルを再現できるのでしょうか。インテルは第3四半期決算で予想を大幅に上回る業績を記録しました。直近の調整後1株利益は予想0.01ドルに対し0.23ドルと驚異的な改善を見せ、株価も時間外取引で7%上昇しています。(ロイター)リップブー・タンCEOの大胆なコスト削減に加え、政府出資が企業再生の潮目を変えたことは明らかです。

すでに市場の期待は高まっているようです。米国政府によるコンピューター企業への政府出資報道を受け、関連銘柄は軒並み急騰しました。日本でもエヌビディアと戦略的協業を発表した富士通(プレスリリース)や大阪大学と関連技術を共同開発をすすめるアルバック(プレスリリース)などの企業も注目されています。

しかし、そもそも量子コンピューターとは何なのでしょうか。なぜここまで政府が本腰を入れるのか、従来技術とどう違うのか、そして私たちのビジネスにどのような変革をもたらすのか。今週のニュースレターでは次世代技術の大本命とされる量子コンピューティングについて解説します。

<本日のトピック>
・量子覇権への米国の本気度
・従来技術を凌駕する量子の力
・米中テック企業の開発競争
・量子革命がもたらす光と影

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続きは、4080文字あります。
  • 量子覇権への米国の本気度
  • 従来技術を凌駕する量子の力
  • 米中テック企業の開発競争
  • 量子革命がもたらす光と影

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